きっかけはいつだったのか。
はっきりは自覚できていないんですが、ちょっと振り返って。
小学生から中学生の初めまでは、何せワガママし放題の性格で、相手を思いやる気持ちはあっても、生来の落ち着きのなさで後先のことも考えず、周囲にイヤな思いばかりさせていた事を悔やみます。
「じぶんさえよければ」
頭では理解できていても、行動に移すことができない稚拙な少年時代。
初めに変化したなあ…と思えるのは、中学3年生の時に開催されたロサンゼルスオリンピック。ちょうどスイミングマガジンを購入し始めた頃で、隅から隅まで穴が開くくらい読んでいた記憶があります。
Rick Carey (リックケアリー)
アメリカの背泳ぎの選手で、大会前、オリンピックでは史上3人目となる100・200背泳ぎ金メダルが有望視された選手です。ムッチャイケメンでしたよね。オリンピック前(だったかなあ…)のコメントに
「自分のために泳ぐ。結果は(金であろうと銀であろうと)自分で判断する」
その一言で、他人の評価を気にするのではなく、1位であろうと予選落ちであろうと、『記録』を目標にすべきなんだと、まさしく「座右の銘」としてその後の水泳人生を続けてきました。
教員になってしばらくも、ミーティングでこの言葉を使っていましたね。
でも、この言葉にはあるドラマがあります。
アメリカ代表予選で、200mで1’58”の世界記録を更新したケアリー。
五輪本番では優勝はしたものの世界記録どころか2分0秒台。
笑顔もなく憮然とした表情で表彰台に上ります。
「結果は自分で判断する」
彼のその言葉通りの表彰。直後、アメリカ中からバッシングがあったそうです。
(前評判通り、彼は100mも制します。100mでは笑顔なんだなあ)
「自分のために泳ぐ…」
20代後半くらいから、「自分以外の人のために泳」ぐことも大切なんじゃないかなあ…と、ふと考えることが多くなってきました。その一つが郷土のために、年末の忙しいときに大分まで合宿に駆けつけて頂いた東島先生との出会いだったのかも。
そのころから、大会への出場もやめました。
ちょっとだけ深呼吸して、ちょっとだけ高いところから周囲を見回してみると、視界が開けてくるものです。何だか今までの自分がちっぽけで、稚拙な言動が多かったか…。
(高校生の時、ベスト記録が出ないで、タッチ板を拳で殴って流血した事を一番悔やみます。準備をしてくれた人のこと。計時の方のこと。レース中に大声で声援を送ってくれた友人のこと。そのシーンを見た人達のこと)
誰かがやらなければならない事があります。
しかも意外と多い。
お手伝いしてみたいなあと思っていても、なかなか行動に移すことができない人達に対し、
「ようこそコチラ側へ」
という優しい気持ちで迎入れることが長崎国体に向けたスタッフ作りに大切なこと。
昨日競技役員の資格を取得された方!
一緒に頑張りましょうね!